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第二回日本ワインの会@マツケン食堂

2か月ぶりに開催となった昨日の日本ワインの会、第二回目は九州のワイナリーでした。
昨年の10月末に、およそ3日間かけて訪問させていただいた3つのワイナリー。
大分の安心院葡萄酒工房、熊本の熊本ワイン、そして宮崎の都農ワイン。

第三セクターだったり、大資本が入っていたりと、比較的大きな施設のワイナリーが
多い九州地方。しかし、実際にワイン造りに携わる人々の熱い気持ちは、
規模の大小を問わず、飲み手の心に響くものでした。

乾杯のスパークリングワインは安心院葡萄酒工房から。残念ながらまだ
ワインショップFUJIMARUではお取扱いできていませんが、瓶内二次発酵で
しっかりと熟成期間をとった、非常にきめ細かく柔らかい質感に唸らされます。




お料理は「九州から届いた野菜の前菜」に始まり、今が旬の
「鰆(豊後水道産)の炙り・デコポンの香りでサラダ仕立て」へ。
季節を感じさせてくれる、みずみずしい組み合わせ。
(といっても私は食べておらず、皆様の満足そうな表情からの推測です)

白ワインの前に、都農ワインからキャンベルアーリー ロゼ・ドライを。
とにかく香りが鮮烈で、グラスへ注ぐはしから甘酸っぱいキャンディー香が
立ちのぼっていました。それでいて味わいはキュッと引き締まったドライな印象。

白ワインは熊本ワインから、ナイトハーヴェストの畑違いを飲み比べるという
贅沢な試み。色合いも濃く香ばしい、タイトな仕上がりの小伏野2009と、
やや丸みを帯びてふっくらとしつつある五郎丸。日照条件や土壌のわずかな違い
から生まれる味わいの差ですが、もう一つ。忘れてはならないのが栽培農家の方々の努力。

「自分の畑のワインがコンクールで賞をとったぞ!」という名誉のために、互いに切磋琢磨して
畑仕事に打ち込んだことが、ここまで急速に品質があがってきたことの大きな要因の
ひとつといえるのではないでしょうか。

“いいワインはいいブドウから”とはよく言われますが、ブドウを造る人とワインを造る人が、
品質向上という共通目標のもと密接に協力しあい、ときに意見をぶつけ合って、
その結果素晴らしいワインが生まれた好例だと思います。

お料理もタイミングよく運ばれてきました。「馬ホルモンの土手煮込み」と
「鴨肉とからし蓮根のつくね」。そうです、この日は九州のワイナリーということで
九州の食材、九州の郷土料理のオンパレードでした!

赤ワインは2種類。妖艶な熟成感を帯びた熊本ワインのマスカットベリーA樽熟成2001と、
都農ワイン工場長・小畑さんの想いが詰まった、ヨーロッパともオーストラリアとも違う、
“都農の”シラー・プライヴェートリザーヴ2008を。インパクトよりも繊細さ、濃厚さよりも
穏やかさを感じさせる味わいは、宮崎の定番料理・チキン南蛮にもぴったりだった
ことと思います。
(お料理の写真がなくてスミマセン。。ブレブレですがせめてワインボトルの写真を。)

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最後は熊本ワインのスパークリングワイン(非売品)と冷や汁(素朴で美味しかったです!)で
中締め。今回も藤丸からワインについて、現地のことについて、ワインを取り巻く環境について、
いろいろなお話をさせていただきながらの2時間半となりました。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
私たちの身近にある日本のワインを、もっともっと楽しむことができるようなイベントを、
これからも企画したいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたします。

Dai Aramaki
by kokusan_fujimaru | 2011-04-24 20:53 | イベント