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山ぶどうの魅力

岩手県葛巻町にあるくずまきワイナリー。
地域活性化を願って、当地に昔から自生してきた山ぶどうを
主体にしたワインを造っていますが、いろいろテイスティングしてみた
ところ、その個性的な美味しさに驚かされました。

山ぶどうというと、今でこそ一部のワイナリーの小公子という品種が
注目され、入手困難な銘柄(奥出雲葡萄園の小公子、あります!
もありますが、一般的なイメージでは酸が強く、粗野な味わいで、
甘みをつけたお土産的なワイン、というイメージもあるのではないでしょうか。

山ぶどうの魅力_b0206537_14115760.jpg

もちろん、そういったお手頃な山ぶどうワインもありますが、
ここくずまきワイナリーの、フラッグシップ的な山ぶどうワインは、
酸と共に豊かな果実味をまとい、エレガンスがあり、適度な渋みと
ともに充実した旨みが、じんわりと広がっていくもの。

後味にも山ぶどう独特の酸があって、慣れないと戸惑うのですが、
お好み焼やたこ焼きに使うソースとは、意外にも好相性。
脂分をすっきりと流してくれる感じがして、とっても清々しいんです。

関西にはいろんな地ソースもあるので、気軽にコロッケなどにかけてみて、
楽しむのもいいかもしれません。あとサンマやサバの竜田揚げなどにも!

それから、これからの季節ジビエ料理にも面白そうじゃないですか。。。
やはり脂分には酸が欲しいし、独特の野性味に、ワインの滋味が
いろんな化学反応を起こしてくれそうです。

熟成の可能性や、飲み方など、まだまだ未知な部分も多い山ぶどうワイン
ですが、それらが年々進化を遂げて、おいしくなり、日本ワインの一つのジャンル
となっていく。そこに飲み手として積極的に参加していくというのも、
なんだかワクワクして面白いと思います。

そうそう、同じ岩手県のワイナリーで、自家栽培したブドウを自分たちで
醸造することにこだわる、自園自醸ワイナリー紫波(しわ)というのもあります。

山ぶどうの魅力_b0206537_14121878.jpg

こちらは欧州系品種のワインが多いのですが、
このシャルドネ プレミアムブレンド2010は、りんごのような優しく甘い香りがあり、
北国らしいキリットした酸、引き締まった旨みにほんのり樽香が漂う、
本格的なワインでした。国産ワインコンクール2011で銅賞を受賞し、
ワイナリーの方も自信をもっておすすめしてくれたワインです。

まだまだ残暑キビシイですが、涼しい地域のワインでリフレッシュしませんか。
ちなみに山ぶどうは滋養強壮にも効果があるらしいですよ~。

Dai Aramaki
by kokusan_fujimaru | 2011-09-18 14:14