2014年 01月 12日
【タイガーダイナー 虎食堂】お肉がっつり!アジアンビストロ ~ウラなんば~
ビニールシートをめくって店内に入り、カウンターの一角へ。
一気に曇るメガネを拭って黒板メニューに目をやると、
自家製ローストビーフ680円が目にとまりました。

噛みしめるほどに伝播する肉の旨み、存在感。
赤ワインは日替わりで南仏、スペイン、イタリア、南アフリカ、アルゼンチンと多種多様。
流れるBGMはZaz(ザーズ)。甘くほろ苦いフレンチポップの音色が、
多国籍で混沌とした酒場によく似合います。

またある日には、アンチョビポテサラとベアードビール島国スタウトを。
「酒場に行ったらまずポテサラを食べるべき」とは大阪で学んだ金言ですが、
このポテサラにしてこのローストビーフあり。
スモーキーな島国スタウトがわずか360mlで底をついたことを
このときほど恨めしく思ったことはありません。

今回訪れたのはウラなんばというより、千日前通りを少し北にいった
さかまち界隈。ビニールシートで仕切られた屋台風のお店が立ち並ぶ、
混沌とした酒場地帯の一角にあるタイガーダイナー(虎食堂)さんへ。
7人も入れば一杯になるカウンターの内側で、コックコートを着て
腕を振るうのは木村さん。難波界隈で飲み歩いている人ならば
知らない人はいないあの丑寅さんで、料理長を務めていた方。
「丑寅さん、虎徹さんは和風なアテに日本酒だから、僕は洋食にワインでいこと思って」
木村さんありがとう!!
酒飲みの心をくすぐるアテを、見事ワイン仕様にしてくれました。
しかし単純に洋食系立飲みというわけではなく、「アジアンビストロ」と
名づけたくなるくらい、日替わりで楽しい料理が並びます。


現地で多用される味噌やスパイスをふんだんに用いた鶏手羽のマレーシアカレー。
ダシが効いた近江牛スジと大根の煮物に、山椒香るボンジリの照り煮。
ご飯にぶっかけても間違いなく旨いはず。


ベトナムのフォーを用いた焼きそばも現地の風が吹く魅惑的な一皿。
霜降りランプステーキのオーダーにはフランベする一幕も。
柿バターには最初は?マークでしたが、これ、コッペパンに
あずきとマーガリンを挟み込んだあの懐かしい美味しさじゃないですか!
自家製サングリアを炭酸水で割ったワインサワーもお代わり必至。

カニカマをサッと揚げたものから韓国の参鶏湯的なものまで。
このシーズンはカキのリゾットがたまらなく美味しく、
ウニや白子を使ったパスタも即興で作ってくれます。
“キムにい”と親しみを込めて呼ばれる木村シェフの深夜めし。
18時から午前2時頃まで、ビールやワイン、ハイボール片手に
がっつり楽しめるアジアンビストロ。立飲みの域を完全に超えています。
いままでウラなんばにありそうでなかったワイン系立飲み屋さん。
ぜひお気軽にビニールシートをくぐってみてください。
きっと笑顔でお店を後にできるはずです!
Dai Aramaki
タイガーダイナー (虎食堂)
大阪市中央区千日前1-9-9
TEL:なし
営業時間:18:00-26:00
定休日:不定休
2013年 12月 13日
【スペインバル RAMIRO】黒板にビッシリ!タパスが充実 ~ウラなんば~
それはもう几帳面にびっしりとメニューが書き込まれた黒板からは、
店主の細かい仕事ぶりと丁寧さが伝わってくるというもの。

生ビールにもひと仕事。普通のヱビスビールとは別に、
ほんのりレモンを効かせた爽やかな生ビールが現地風。
グイッと三分の一ほど飲み干したあとに、ほのかに香る柑橘類。
気分が盛り上がってきたところで目の前にはタコのグリーンソースソテーが。

しんなりとガーリックソースに染まったパンをつまんでいると、
なにやらミートボールっぽい風情のタパスがひょっこりと。
これ、紫芋のニョッキをチーズとトマトソースで煮込んだものでした。


絶妙の柔らかさとチーズのコク、トマトのうまみ。
カニャ(生ビール)は早々に飲み干してシェリー飲み比べセットへ。
アモンティリャードとオロロソを少しづつ飲めて450円、
塩味やオイル系にはどうしてこうも相性がいいのでしょうか・・・。

「コカってなんですか?」
聞くは一時の恥、聞かぬはなんとやら・・。
店主ははにかみながら「チーズを使わないピザのようなものですよ」と教えてくれました。
玉ねぎとチョリソーのコカ。チョリソーはさほど辛くなく肉々しいおいしさ。
ややドライな淡泊なコカですが、それだけに液体(ワイン)を面白いように誘います。。。
注文して30分後に運ばれてきたのがイワシとムール貝のフィデウア。
もちろん「フィデウアってなんですか?」と聞いてみたところ、店主はやはりはにかみながら、
嬉しそうに「米の代わりにパスタが入ったパエリアみたいなものですよ」と教えてくれました。

開いたイワシと大ぶりなムール貝がびっしり。
ほどよく焦げが入ったフィデウアは、ちょうど博多の屋台で食べた
焼きラーメンを彷彿とさせます。
トマト、野菜、魚介の旨みがギュッと詰まっていて大変美味。
“こそげ落とすように”というと聞こえはいいですが、
ようは隅々までほじくるようにしていただきました。。。
飲みものはスペインビールのほかスペイン独特の蒸留酒やリキュール、
シードラ(リンゴのお酒)、そしてワインもスペイン産が充実しています。
ハウスワインはグラス380円、ボトル2,000円から。
どちらかというと口数の少ない控えめな店主さんですが、
充実したタパスはその美味しさを雄弁に語ってくれています。
ウラなんばのさらにウラ、府立体育館ウラのいわゆる“みなみミナミ”エリア。
木津市場横には木津まち横丁・エンもオープンし、
なんばの賑わいゾーンがますます広がっている印象です。
スペインバルRAMIROさん、カウンターだけの小さなお店ですが、
個性的で温かみのある、毎日通いたい街場のバル。
お近くにお越しの際にはぜひどうぞ。
Dai Aramaki
スペインバル RAMIRO ラミロ
大阪市浪速区難波中3-15-11 大新ビル1F
06-6641-1966
営業時間:17:00~22:30
定休日:月曜日(不定休・2013年12月は無休だそうです)
2013年 10月 27日
【トラットリワ アウンテイ】生パスタひと筋!ウラナンバイタリアン ~ウラなんば~

手作り感たっぷりな「ウラナンバイタリアン」の文字が躍る看板。
最近新店ラッシュが続く、家具屋さんが並ぶ通りに、
トラットリワ・アウンテイさんを訪れました。

色とりどりの前菜にスープ、フォカッチャが付く手打ちパスタランチは
なんと850円。ズッキーニ、黄パプリカ、ブロッコリーは瑞々しい甘みがあり、
ゴボウのような人参、鯖寿司みたいなものなど創造性あふれる一皿。
あえてトラットリアではなくトラットリワと謳われている所以が垣間見えます。

手打ち生パスタはミートソースのフェットチーネ。
たっぷり大盛りでいただきました。
大変コクのあるソースにむっちりとした食感が楽しい生パスタ。
さすがはラーメン居酒屋「阿吽亭」さんによる新展開、
麺には強いこだわりがあるようです。

さっそく夜に再訪。ハートランドの中瓶で一息つきながら
チーズ盛合せを。ねっとり濃厚な白カビ、青カビ、ハードをまえに
そうそうと赤ワインへスイッチ。ピエモンテはトリンケーロの
バルベーラ・ダスティ・スペリオーレ、ほのかな薫香が料理への期待を募らせます。

夜もやっぱり手打ち生パスタ。おすすめでいただいたのは
白子とネギのイカスミ麺。ツボをつくくすぐったい旨みに溢れていて、
残ったソースも余さずペロリ。お昼とはまた違った酒をよぶ美味しさ。
奥のスペースではライブが開催されたり、入り口近くには気軽に寄れる
立ち飲みスペースもアリ。カウンターには常連さんの笑顔が並ぶ、
すっかりウラなんばらしい雰囲気に包まれたトラットリワ・アウンテイさん。
これからまたどんな仕掛けで街を、私たちを盛り上げてくださるのか
とっても楽しみです!
トラットリワ アウンテイ
大阪市中央区難波千日前1-9
06-6630-8865
11:30-22:30 (14:00-17:00はカフェタイム)
不定休
ホームページ
2013年 09月 22日
【欧風料理 重亭】大阪ミナミ難波の洋食屋 ~ウラなんば~
茶色くてぶ厚い物体、その名はハンバーグ。小脇にキャベツの千切りを従え、
しんがりには懐かしのナポリタン・スパゲッティ。冠には黄身を内包したままの
華奢な目玉焼きをいただき、いったいどこから手を付けていいのやら
途方に暮れる始末。

意を決してフォークをハンバーグにあてがいました。
それまでじっと堪えていたのに、土俵を割ったとたん
あられもなく滲み出てくる肉汁。
職人の意地と誇りが込められた、熱いアツい肉汁でした。

今回のウラなんば情報は、大阪ミナミの洋食屋「欧風料理 重亭」さんへ。
同じくミナミの老舗洋食店「しき浪」さんが閉店されたのはつい先日のこと、
いまやミナミの洋食ニーズを一手に担っているといってもいいでしょう。
お昼時ということもあり店内は満席。明るく活気に満ちた店内は、
少し厳かな雰囲気のある外観からは想像がつかないかもしれません。
サービスの女性にお勧めを尋ねると帰ってきた答えは件のハンバーグ。
私の体格を見てすかさず1.5倍(270g)を勧めてくるあたりに、
さすが商人の街・大阪の洋食屋さんだな、と感心せずにはいられません。
話をハンバーグに戻します。
目玉焼きを割り、デミグラスソースによ~く浸したハンバーグをひと口。
その柔らかさと芳醇さはある程度予想し得たものでしたが、驚いたのは
意外なほどの軽快さでした。
軽いのではなく軽やか。ギュッと味は詰まっているのですが、
抜けがよく、もたれない美味しさ。長く持ったバットをぶんぶん振り回してくる
助っ人外国人に、いきなりセーフティーバントをくらったような驚きでした。

そしてまた白ご飯によくあうんです。昭和21年創業時から継ぎ足しで
使っているというデミグラスソースに、自家製ケチャップソースを絡めた
照焼き醤油風味のソース。洋食でありながら日本人の琴線に触れる「なにか」を、
このソースは含んでいるんです。
そんなソースをたっぷりと身にまとわせたキャベツとナポリタンスパゲッティも
隅々まで完食。今回は白ご飯とのマリアージュでしたが、こちらではメニューの
すべてがお持ち帰り可能とのこと。いつかこのハンバーグを肴にクラシックな
ボルドーの赤か、野性的な南イタリアのアリアニコか、はたまた日本の
マスカットベリーAあたりを楽しんでみたいと思います。
「ごちそうさまでした。美味しかったです。」
「ありがとうございます~。またお越しくださいね~。」
年季の入った算盤を軽快に弾く音を背中に聞きながら、
大満足のうちにお店をあとにしました。
大阪ミナミへお越しの際にはぜひお立ち寄りください。
Dai Aramaki
欧風料理 重亭
大阪市中央区難波3-1-30
06-6641-5719
11:30~15:00
17:00~20:30
定休日:火曜日(祝日・祭日の場合は翌日)
まるであいさつ代わりに、それはそれは香ばしい匂いを軒先に放っていました。

ウラなんばといわれるエリアのなかでも一等地、NGKにもほど近いところに位置する
FUNKY JUNK FULL CHICKEN(ファンキー・ジャンク・フル・チキン)さんへ。
なかなか一度では覚えられない店名ですが、一度行けばそのインパクトの強さから
二度と忘れることのできない、今年3月にオープンしたばかりの鶏バル。

そう、鶏バルです。流行りのバル形態も一巡した感がありましたが、
ここにきて肉バル、魚バル、海老バルなど、より細分化したバルが街中にも急増中。
肉バルのなかでもさらに鶏にこだわった鶏バル、
ド派手な外観とともにずっと気になっていたんです。
店内に入ると立ち飲み席とテーブル席があり、今回は立ち飲みへ。
もともと生ビールもハウスワインも350円とお手頃なのですが、立ち飲みだと
さらに100円引きという嬉しい設定。軒先の鶏の丸焼きの匂いだけで
2杯は飲めてしまいます。

ハウスワインはカタシモのキングセルビー一升瓶。
肝パテブルスケッタを口中に放り込み、そこへ赤ワインを満たしてあげると、
一気にあちらの世界へと連れて行ってもらえます。。
自慢の鶏メニューはじっくり見てると30分くらいはかかりそうな充実度。
大山がいな鶏(鳥取県産)、博多地鶏(福岡県産)、近江プレノワール(滋賀県産)、
和歌山梅鶏(ヒネ)(和歌山県産)4つのブランドもも全種食べくらべ盛り
というのも気になりましたが、

今回は鶏の6つの部位を塩で楽しめるソルトソルトソルト・セットを。
・ハート ・博多地鶏・親もも ・ずり ・つくね ・親せせりを
レモンダレ、パルメザンペッパー、柚子こしょうで食べ比べるという、
なんともアカデミックな提案。さっそく七輪が運び込まれ、一切れずつ
網の上に置いていきます(煙吸引器があるのでニオイの心配もなさそう。。)
コリコリとした質感のハートとずりはレモンダレで、つくねと親せせりは
柚子こしょうでアクセントをつけ、博多地鶏と親ももはパルメザンペッパーで
シンプルに。旨みが中心にギュッと詰まっていて、小さいポーションながらも
満足度の高いセットでした。

面白かったのは心残りとよばれる、心臓と動脈の間の部分。
赤ワインだれでいただくのですが、軽妙な食感と噛むほどに広がる旨みは
中毒性が高く、いつまでも食べていたいほど。
この日はトスカーナのデコをいただきましたが、
一本くらいすぐに空きそうな勢いでした。。
ワインはボトル2,500円から、グラスは400円からいろいろ選べます。
チューハイやハイボール、果実酢を使ったカクテルや梅酒などもメニューにびっしり。
今度は何人かで行って鶏の丸焼きを食べてみたいですねえ。。
サクッと一人飲みももちろんOK。鶏を愛してやまないアツいスタッフが、
盛り上げてくれることまちがいなしです。
ウラなんばにお越しの際はぜひどうぞ!
Dai Aramaki
FUNKY JUNK FULL CHICKEN
ファンキー・ジャンク・フル・チキン
大阪市中央区難波千日前11-3
06-6631-0556
不定休
【月~金】17:00~翌5:00(Lo.4:30)
【土曜日】12:00~翌5:00(Lo.4:30)
【日・祝日】12:00~23:30(Lo.23:00)
ホームページ
2013年 07月 11日
【サケとスミビとロシュタン】旨い肴にお酒とワインな二刀流酒場 ~ウラなんば~
阪神高速をくぐり四ツ橋筋をこえてJR難波へ向かう一角に、
オレンジ色の暖簾がきらめきだしたのはここ二ヵ月ほどのこと。
なんば界隈に詳しい人なら、むかし元町リブリンがあったところ、
といえばお分かり頂けるでしょうか。
サケとスミビとロシュタン。

お酒と炭火焼をメインにした、小バコながら活気のある男子酒場。
日本酒と炭火焼を店長田代さんが、ワインと料理全般を料理長井内さんが担当。
田代さんは元大阪焼きとんセンターで日本酒を任され、
井内さんは利き酒屋出身でソムリエ資格を持つ頼もしいコンビ。
そんなお店が午前1時まで営業、というのだから行かないわけにはいきません(笑)

瓶ビールはサッポロラガー、南紀白浜ナギサビールまで置いてる隙のなさ。
仙鳳趾のシェルガキをツルっという音を響かせ喉の奥へと放り込むと、
あまり人前でも見せないような笑みがついついこぼれてしまいます。。

様々な形をしたおちょこが選べるのも嬉しい演出。
日本酒もさっぱりとした冷酒から燗酒に向く骨太なものまで緻密な品揃え。
自分でも選べるようにお酒の性質なども記されているのですが、
そこはやっぱり気分やお料理にあわせて田代さんにオススメを聞くのがベター。

ツヤツヤに輝く長崎名物・雲仙ハムをひとくちいただき、
燗上がりした日置桜・強力純米吟醸をちびちびと。
今月のMeetsにも載っていましたが、豚肉と燗酒の蜜月っぷりに唸るほかありません。
鶏は朝引きササミをわさび醤油で。スーッと余韻に広がる儚い旨み。
繊細で華奢なところがある広島の天寶一をあわせて、一人静かに悦に入る贅沢さ。

実はパスタもあるんです。この日は酒盗のパスタ。
酒盗にチーズが絡んだ、さっぱりとしつつも艶めかしい一皿。
南アフリカの快活なシャルドネをあわてて追加オーダー、
締めるつもりが全然締まらない、酒をいざなうおつまみパスタ。
ワインをボトルで頼まなかったところに、小さな理性の欠片を見た思いです。
その他にも定番のポテサラからお造り、和洋問わずな酒のアテが充実。
ワインも新世界からフランス、イタリア、ドイツ、日本と万遍なく揃えられ、
ボトルで気軽にいただけます。
日本酒の蔵元さんもよく訪ねてこられるという、日本酒業界では注目のお店。
「酒好きな人に楽しんでほしい」素直な気持ちからセレクトされた
日本酒、ワイン、ビール、焼酎。今風の言葉でいえば二刀流酒場とでもいいましょうか。
カウンター8席とテーブル4席という現実的には小さな空間ながら、
お酒好きにとってはなんとも間口の広い、夢のような空間。
日本酒好きも、ワイン好きも。お誘いあわせのうえどうぞ。
サケとスミビとロシュタン
大阪市浪速区元町1-4-13 井本ビル 1F
06-6585-7499
[火~日] 18:00~翌1:00
定休日:月曜日
あ、男子酒場の紅一点、ロシュニャンに会えるかも。。。

Dai Aramaki
2013年 05月 30日
【シンズ・キッチン Singh's Kitchen】本格的インドカレー ~ウラなんば~
店に入るなり、にこやかにそう告げてきた、人懐っこそうなインド人スタッフ。
しかしこちらは「ビリヤニってなに?」な状態。
メニューを見てみると、インドで特別な時によく食べられるカレーの炊き込みご飯らしい。
土日限定だし、インド料理店に来たからにはそのお店のおすすめ、
ましてやよく知らない郷土料理を食べてみたくなるというのは、
ワイン好きな方には共感いただけるのではないでしょうか。。。

今回は堺筋に面した、派手な看板が目印のインドカレー屋さん「シンズ・キッチン」へ。
夏が近づくとカレー指数がぐんぐん上がってくるんです。
というわけで1,000円のビリヤニセットをオーダー。
まずは熱々のスープが運ばれてきます。
オニオンやスパイスがたっぷり詰め込まれたチキンスープ。
さあ食べるぞ!と気分が盛り上がってくる味わい。
続いて「ヨーグルトみたいなものヨ」と出された白いスープ状のサラダ。
玉ねぎ、ピーマン、キュウリなどを香辛料入りヨーグルトで和えた
「ライタ」と呼ばれるものだそうです。清涼感あふれる美味しさで
カレーの箸休めに最適。

ここでビリヤニとキーマカレーの登場。
お皿にどーんと盛られたビリヤニはなかなかの存在感。
スパイシーなマトンがごろごろ入っていて、長粒のインディカ米は
ほどよく芯の残った、しんなりとした噛み心地。
いろんなスパイスが縦横無尽に絡んでて、口中から鼻腔へと
駆け抜けていく疾走感がたまりません。。
そこへ、スプーンがゆっくりと沈み込むような粘性のあるキーマカレーも。
ごつごつとした挽肉が程よく配され、トマト、香菜、ナッツなどが丸ごと入った
スパイシーかつ滋味深いキーマカレー。ビリヤニにかけるもよし、
ビリヤニをこちらに投入するもよし。もはや噴き出る汗を拭うのも忘れて、
ただひたすらにスプーンを動かす自分がいました。
食後にはチャイまでついて1,000円のビリヤニランチ。
黒門市場まで来てカレー?と思われるかもしれませんが、
このコストパフォーマンスはちょっと癖になりそうです。

750円のスープカレー、700円のひよこ豆カレーも
立て続けに抱腹の美味しさ。
それにしてもつくづく、大阪はカレーの街だなあと思います。
フレンチやイタリアンのシェフが休日に趣味でカレーを作っていたり、
バーでも締めのカレーが名物だったり。大手チェーン以外に
大阪独自のカレーチェーン店がいくつか存在するのも、他ではあまり
みかけません。
もうすぐ暑い夏。とびっきりのスパイスが効いたカレーで、
気持ちイイ汗をかいてみませんか?
Dai Aramaki
シンズ・キッチン (Singh's Kitchen)
大阪市中央区日本橋1-21-20 丸富パールビル1F
06-6632-4433
[月~金]11:00~23:00
[土・日・祝]10:00~23:00
不定休
HP:http://singh-kitchen.com/
2013年 05月 15日
【ゆんたく Okinawa Dining Yuntaku】なにわのオキナワ料理店 ~ウラなんば~
階段を下りて扉をあけると、ポップなBGMに
リゾートビーチを思わせるカジュアルな内装。
伝統的な沖縄料理店というよりは、オリオンビールや泡盛を飲みながら
気軽に沖縄料理を楽しんでほしい、ゆっくり寛いでほしい。
HIPHOPな店主・中山さんからもそんなオーラがにじみ出ています。
(ちょっと強面ですがすごく優しい人です・笑)
ウラなんばの盛り上がりが徐々に波及してきたみなみミナミ、通称府立うら。
前にこのブログでもご紹介しましたナニワオーディナリーさんから
目と鼻の先にあります、Okinawa Dining Yuntakuさんへ。
ときおり無性に島豆腐が食べたくなるんです。

ギュッと味噌が塗された、歯ごたえのある島豆腐をいただきながら
オリオンビールの生を一杯。三線の音色は流れなくても
十分に沖縄を感じられる瞬間(とき)。この日はカウンターに座ったのですが、
見たことのない泡盛がたくさん並んでいました。
ワイン、ビール、日本酒などの醸造酒と泡盛、焼酎、ウイスキー等の蒸留酒では
性格がまったく異なりますが、お酒に対する好奇心があれば泡盛の飲み比べも
気になるというもの。さっそくオススメをいただいてみることに。

まずは久米島にある家族経営で生産量も極僅かな米島酒造の美ら蛍。
香りは控えめながらとろりとしたグリップのある、舌にまとわりつくような
濃厚な旨み。スパムポークがごろごろ入ったフーチャンプルーとともに
豪快にいただきたいふくよかな酒。

このフーチャンプルーがまたキラリと光ってるんです。
いい具合に油が染みてて、旨みが適度に散らばってて、
島豆腐との硬軟織り交ぜた食感がたまりません。

二杯目は糸満市にある比嘉酒造の花島唄。
鼻を近づけてみると、心地いい吟醸香が爽やかに、ぽつぽつと。
このフローラルな香り、食欲を呼びますねえ(笑)

最後におすすめのお料理でいただいたのがヒラヤーチー。
沖縄チヂミとのことで、沖縄の家庭料理だそうです。
すごくシンプルな料理なのですが、出汁が効いていて
ツボをつくおいしさ。結構ボリュームありましたが
ペロッと平らげてしまいました。
カジュアルな内装とは裏腹に、かなりしっかりとした沖縄料理が
楽しめるYuntakuさん。うみぶどうやスクガラス、豆腐ようなど珍味系から
煮もの、炒めもの、揚げもの、麺類、ご飯ものまで幅広く。そしてカウンターに並ぶ
いろとりどりの泡盛も個性豊か、飲み疲れたら泡盛ベースの島ハイも
いい感じです。
じわじわと盛り上がりを見せつつあるみなみミナミ(府立うら)エリア。
ウラなんばもこのところ開店ラッシュが続いていますが、座裏ともども
目を凝らして見守っていきたいエリアです。
なんばで沖縄料理が食べたくなったら。
今日は朝まで飲むぞ!な気分のときには。
ぜひ行ってみて下さい~!
Dai Aramaki
Okinawa Dining Yuntaku
沖縄ダイニング ゆんたく
大阪市浪速区難波中3-6-8
難波シーサータワービルB1F
06-7173-4809
不定休 17:00 - 5:00
FBページ
2013年 05月 03日
【bar sakenoma バール サケノマ】がっつり系バル ~ウラなんば~
タスマニアビーフハラミのステーキがどっさりと。
そこへ肉汁を含んだジューシーなソースが流しかけられた一皿が、
目の前にポンと差し出されたときの幸福感といったらもう。。。

ほどよい塩加減と肉の旨味が強烈にワインを要求。
トスカーナの赤、アルゼンチンのマルベック、チリのカベルネ。
やばい、ここにエステザルグ協同組合の赤でもあったら一人で一本
空けてしまうところでした。
今回のウラなんば巡りは、南海なんば駅から高架沿いに
南にいったところにあります
「bar sakenoma バール サケノマ」さんへ。

昨年秋にオープンしたばかりで、この界隈で深夜遅くまで
ワインと洋食が楽しめる得難いお店。
すぐ近くにはメイドカフェやオタロードが控える、
なかなかコアなエリアです。
バールらしくドリンクメニューが充実。ワイン以外にビール、
カクテル、自家製サングリア、ソフトドリンク系もいろいろと。

この日は白ワインをいただきながらホワイトアスパラのソテーでスタート。
バルとはいっても大きなカウンターがあって椅子にゆっくりと座れるスタイル。
目の前のキッチンから漂ってくる旨そうな匂いはお通し代わり。

肉厚で甘みがあり鼻の奥にいい香りが抜けていくホワイトアスパラのソテー。
適度に冷えた白ワインを添えると、ふんわりとした幸せな気持ちが
増幅されていく気がします。
加工肉やステーキ、煮込みなどをがっつりと楽しめるダイナミックなお店。
賑やかな難波の喧騒から少し離れたところにある距離感が、
酒好き、街好きの心をくすぐるのかもしれません。
バール サケノマ。
またひとつウラなんば探索の楽しみが増えました。
Dai Aramaki
bar sakenoma バール サケノマ
大阪市浪速区日本橋西1-2-9
06-6556-9084
南海難波駅から徒歩8分
18:00~翌3:00 不定休
2013年 04月 25日
【割烹お染】これぞTHE!定食 ~ウラなんば~
年季が入った暖簾に踊る「割烹」という文字に、
今まで扉を開けるのを躊躇していましたが、
お昼の定食がおいしいという噂を聞きつけ行ってきました、

割烹お染さん。
どこか夜の匂いに満たされた賑やかな界隈にあって、
一見場違いにも思えてしまう佇まいですが、このあたりでは老舗中の老舗。
唐揚げやエビフライ定食はとんでもなく量が多いと聞いていたので
しおらしく鯖焼き定食に。初めて入る定食屋さんではベンチマーク的存在に
なりつつあります。

やはり、鯖焼き定食も並のボリュームではありませんでした。
やや柔らかめに炊かれたご飯もたっぷり一合はあり、
厚みのある焼き鯖は身もギュッと締まっていて美味。
若布たっぷりが嬉しいお吸い物をいただきながら、
割烹らしい仕事がなされた大根、そしてなんとスイカの浅漬け!へと
箸を進めていきました。
ゆったりとした時間が流れるなか、焼き魚を頬張り白ごはんをかきこむ。
なんでもない日常の小さな幸せではありますが、そんなシーンが
ピタリとハマるお店って、実はなかなかないのではないでしょうか。。
夕暮れどきに菊正宗の熱燗をやりながら冷や奴でもつまみたい心境ですが、
こちら夜は完全予約制とのこと。それはそれで老舗割烹の技を楽しむのもアリかと。
提供時間が早く、野菜も多めで、ボリューム満点できちんと美味しい、
毎日食べても飽きないまさにTHE!定食ともいえる完成度。
刺身定食や鰯フライ定食あたりも気になります。

ウラなんば情報のはずがすっかりランチ食べ歩き日記になってしまってますが(汗)
「割烹お染」さんはぜひともおすすめしたいお店です。
お近くにお立寄りの際はぜひ。
ごちそうさまでした~
Dai Aramaki
割烹お染
大阪市中央区難波千日前15-23
06-6641-6024
12:00~15:00
17:00~23:00
(夜は完全予約制)
定休日:土日祝
各線難波駅から徒歩約3分